【動画付き】社交ダンスの歴史をわかりやすく解説

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深い知識を知りたい 社交ダンスを始めた人向け

【動画付き】社交ダンスの歴史をわかりやすく解説

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  • 社交ダンスってどのような成り立ちでいまに至っているのかな?
  • 社交ダンスの歴史ってそういえば知らないな、ちょっと気になるかも

こういう風に考える方もいらっしゃると思います。この記事では社交ダンスの語源や成り立ちや踊りの変革を動画などを使って解説していきます。

本記事でわかること

  • 社交ダンスの語源は誤植から来ていたこと
  • 社交ダンスのルーツと歴史(ルーツは民族舞踏)
  • 社交ダンスの踊りの視覚的変化
  • 各種目ができた時期

この記事の信頼性

ミクト
ミクトです。
大学の競技ダンス部で社交ダンスに出会って13年の32歳の社交ダンサーです。現在はJBDFアマチュアスタンダードB級、ラテンB級で実際に競技会などにも出場しています

社交ダンスの語源

社交ダンスの語源

日本で使われる「社交ダンス」は、”Sociality Dancing(ソーシャリティダンシング)”の『誤訳』からできた言葉と言われています。この言葉をもとに日本国内では”社交ダンス”という名前で広まりました。

しかし、英語圏で"social dance"="社交ダンス"という意味では使われることはありません。英語圏での"Social Dance"はボールルームダンスなど2人で踊るダンス、フォークダンスなど大勢で踊るダンス、クラブダンス、ディスコダンスなど1人で踊るダンスと全て含んでいます。

英語圏では日本の"社交ダンス"という意味を「ボールルームダンス」を言っています。実際、英国ダンス協会が社交ダンスを“Ballroom Dance”と表記しています。

また、社交ダンスのスタイルを競技会を目的とした踊り方のことを “competition style dancing”といい、親睦を深める事を目的とした踊りことを “social style dancing”、と独自に定めた固有名詞を用いています。

"ボールルームダンス"という名前も最近では徐々に日本でも広まりつつあります。このブログタイトルもボールルームラボというようにボールルームという言葉が一般的になりつつあります。

ちなみに、球技の”ball”と同じ綴りではありますが、ボールルームダンスの”ball”はラテン語の”balare(踊る)”が語源です。

社交ダンスの歴史

社交ダンスの歴史

それでは、社交ダンスの歴史について起源と各年代ごとにどのような歴史を辿ったかで解説していきます。社交ダンスの起源は諸説ありますが一般的に言われている2つの説を紹介します。

社交ダンスの起源

起源はヨーロッパの民衆が踊っていたダンスと言われています。

  • プロヴァンス地方で踊られていたヴォルトを始祖とする説
  • 南ドイツからオーストリアにかけての民族舞踊レントラーを始祖とする説

どちらの説が有力かは、各々文献がありはっきりとした事実はわかっていません。しかし、どちらも民族舞踏ではあるもの最終的には舞踏晩餐会で人気を博したという点は共通しています。

では、各年代毎の歴史について解説していきます。

1100年〜1600年代

当時はフロアに輪を作って全員が同じ踊りのラウンドダンスが主流でした。社交ダンスと比べるとダンスパートナーと手を組んだりする上半身の動きの「ホールド」はしていませんでした。

そして、次に体を接触させて踊るカップルダンスのラ・ボルタの登場しました。この頃から、カップルダンスは徐々に貴族たちを魅了していき、ルネサンス期(1300~1500年代)にかけてヨーロッパ各地で大流行しました。

1700年代

1700年代後半に、ウィンナーワルツ(ヴェニーズワルツ)で一対の男女が向かい合ったクロースホールドで踊る現在の形式へ変化して、民衆で親しまれました。これが社交ダンスの誕生とされています。

民衆のブームから遅れる形でヨーロッパ諸国の宮廷の舞踏会でも若者を中心に人気となりました。しかし男女で組んだり抱き合ったりするため、年配者や宗教関係者から強く反発されて、度々禁止されました。

1800年代

反対はされつつも、従来の重厚な宮廷舞踏とともに典礼儀式などに取り入れられるようになりました。しかし、まだイギリスでは偏見が強くなかなか取り入れられることはありませんでした。

その後、ワルツを愛するヴィクトリア女王の時代がイギリスにも到来し、徐々に社交ダンスの偏見も緩和され、ついにヨーロッパ諸国全土でワルツが大人気となります。また同じ頃、民衆の間ではブルースやタンゴ(アルゼンチンタンゴ)などが広く普及していきました。

1900年代

社交ダンスのスタイルが変化します。元々は爪先だけで踊るスタイルが一般的でしたが、カッスル夫妻がヒールから歩く、今のスタイルへ変革させました。そして、イギリスで競技ダンスが体系化されて分化しました。

また、ジャズなど北米生まれの新しい音楽が流行してフォックストロットやジルバなどが誕生し、派生してスローフォックストロットやジャイブも誕生します。

他にもラテンアメリカン音楽の流行でルンバやマンボやチャチャチャなど、これまでなかった新しいダンスが世界に広まって今の社交ダンスが形成されていきました。

2000年代

メディアの多様化により情報伝達が容易になったことで、社交ダンスも同時に多様化し、広く親しまれるようになりました。

動画で見る社交ダンスの歴史

動画で見る社交ダンスの歴史

社交ダンスが誕生した後、少しずつ変革して今の社交ダンスへと変わっていきました。その社交ダンスの変わりようを各年代の社交ダンス動画で紹介していきます。

1900年代

ヴェニーズワルツ(ウィンナーワルツ)のような動画です。音がないのでわかりづらいですが、ステップの速さなどから推察されます。今とは結構違うことがわかります。これが現在残っている動画でも一番古い動画の一つといっても過言ではないかと思います。

1910年代

1913年頃のタンゴと呼ばれるステップです。今と比べると横に動く時に一回揃えて同じ足を出すというかなり違いますが、当時はこの踊りがタンゴと呼ばれていたようです。

1920年代

ワルツっぽいステップはしていますが、踊りの早さからして今のワルツの早さではないように見えます。音がないのでわかりづらいですが、今と比べたらまだまだ原型という感じが拭えません。

1930年代

動画を見る限り、この時代でのスローフォックストロットのカウントは確立されています。スローの歩く感じは変わらないですが、ステップとしては今とはまだ離れている感じが見受けられます。

1940年

クイックステップの動画です。ホールドの張りはないもののステップとしては、ベーシックステップという観点だと今と遜色がない感じ完成されています。

1950年代

これまでの社交ダンスが競技会として採用されるようになって来ました。踊りや衣装を見る感じスタンダードはだいぶ現在のものに近くなりつつあります。逆にラテンは今とは全然異なり、衣装もとてもラフで振り付けもかなりアクロバティックなものになっています。

1960年代

フロアや人の踊りを見ると今の競技会を彷彿とさせます。スタンダードは女性のスカートが大きく異なりますが、ステップなどはほぼ見たことがあるものになっています。ラテンの衣装もだいぶ今の衣装に近づきつつあります。しかしステップはまだ知らないものが多いです。

1970年代

この年代からスタンダードとラテン分けて紹介していきます。

スタンダード

髪型などはまだまだですが、普通にスタンダードとして認識できるもになりました。

ラテン

男性の衣装やどちらかというとスタンダードに近いです。また、チャチャチャですがステップもかなり自由で、手を離している状態が長いです。まだラテンは変化が必要です。

1980年代

スタンダード

現代と比較するともう踊りも衣装も今とほぼ変わらないように見えます。1980年代には今の形式のベースがほぼできあがっている状態です。

ラテン
伝説のラテン世界チャンピオンのドニーバーンズが活躍した時期です。ここ10年くらいでラテンダンスが一気に今っぽくなったことがわかります。男性の衣装はまだここから変わりますが、ステップについては今やっている踊りにすごく近くなります。

1990年代

スタンダード

1990年代を席巻した伝説のスタンダードチャンピオンのマーカス組の踊りです。この年代の踊りから根本は大きく変わっていません。強いて今と比べるとすると、今の方がもう少しスポーティな踊りに見えます。

ラテン

男性衣装もだいぶ近くなりました。多少衣装の腕の膨らみは今と比べて大きいですがほぼに変わらないです。踊りについても根本は同じで、比べるとしたらスタンダードと同じように、今の方が多少スポーティに見えるくらいです。

2000年代

スタンダード

この年はミルコが現役で、チャンピオンのアルナスやドーメンがまだアマチュアで活動していた時です。

ラテン

去年引退したラテンチャンピオンのリカルドがまだアマチュア選手かつユリアと組む前のパートナーと踊っている姿が見られます。そのほかにもステファノやセルゲイなども出場しています。

2010年代

スタンダード

2018年のブラックプールの試合になります。

ラテン

2019年のブラックプールの試合になります。ラテンチャンピオンのリカルドの踊りが比較できたりします。

社交ダンスの各種目の歴史

社交ダンスの各種目の歴史

最後に各種目がいつできたのかの歴史についても個別で見てみます。対象は社交ダンスの全14種目になります。

ワルツ

明確にいつワルツとして認知されたかという明確な記述がないですが、ワルツは、オーストリアやドイツで13世紀ごろから農民の間で踊られていたヴェラーというダンスが起源とされています。その後、市民に流行して現在のワルツの形となったそうです。

タンゴ

タンゴとはもともと音楽のジャンルのひとつで、19世紀半ばにハバネラなどの複数の音楽が混ざり合ってブエノスアイレスやモンテビデオ周辺で生まれました。それがヨーロッパに渡って変化したものを社交ダンスのタンゴ(コンチネンタルタンゴ)と呼んでいます。

スローフォックストロット

イギリスで1929年頃、フォックストロットのテンポを遅くして、スローなワルツのムーブメントを取り入れられて作られ、フォックストロットとは別物の新たな踊りとしてスローフォックストロットが誕生しました。

クイックステップ

1920年代にチャールストンという曲のブームに合わせて、フォックストロットを早いリズムで演奏したのが始まりと言われています。当初はワンステップと呼ばれていましたが、後にクイックステップと名称を変更しました。

ヴェニーズワルツ

1800年代のウィーンで流行した3拍子のワルツです。ウィーン会議がきっかけとされています。

チャチャチャ

チャチャチャはルンバとマンボの曲から派生して生まれました。1951年、キューバの作曲家がダンスフロアに紹介したのが始まりと言われています。

サンバ

1800年代の終わりごろ、現在のサルバドールで発祥したとされています。打楽器のみで構成されたBatucada(バチカタ、バトゥカーダ)と呼ばれるサンバを元にブラジルを代表する音楽になりました。

その音楽をベースとしてアフリカの宗教的民族舞踊とヨーロッパの舞曲が混ざり合ってできたダンスが今のサンバとなります。

ルンバ

ルンバはキューバのアフリカ系住民から生まれたラテン音楽です。それがアメリカやヨーロッパに渡って社交ダンスのルンバが生まれました。当時は、リズムの1拍目から踊り始めるスクウェアルンバと、2拍目から動き始めるキューバンルンバに分かれていました。

しかし、1962年に英国教師協会が正式にキューバンルンバをルンバの基礎として採用したのをきっかけに、社交ダンスのルンバは暗黙のうちにキューバンルンバが踊られるようになりました。

パソドブレ

民衆のダンスとしてパソドブレが広まったのは1920年代のことです。当初は「スパニッシュ・ワンステップ」という名前で広がり、当時文化の中心だったパリに渡り流行しました。そこで音楽名だったパソドブレがダンスの名前として定着しました。

第二次大戦後、イギリスのダンス教師協会が中心となって現在のような踊り方が標準化されました。

ジャイブ

ジャイブの起源は1920年代のハーレムです。当時、ジャズ音楽に合わせてフォックストロットが踊られていました。その後、チャールストン、リンディポップというダンスが踊られるようになり、1930年代には早いテンポのスイングジャズに合わせてジッタバーグと呼ばれるダンスに変わってきました。

1940年代にヨーロッパに伝えられジャイブになりました。そして、1960年代に競技種目としてのジャイブが定められました。

ブルース

ブルースは1800年代後半に黒人霊歌や労働歌から発展して生まれました。1903年にWCハンディがブルースを聞き広く知らしめたことから、この年をブルース生誕の年とする見方があります。

マンボ

1930年代後半にもともとキューバで流行っていたルンバに、ジャズの要素をミックスさせて作られました。1940年代後半にダンスとしてのマンボが世界中に広がります。

ジルバ

ジャイブの起源ジッターバグを日本語でジルバと読んでいます。

スクウェアルンバ

ルンバと異なりリズムの1拍目から踊り始めるルンバです。パリに伝わって芸術家たちが集う街中のカフェやサロンなどで踊られるようになりました。

まとめ

まとめ

社交ダンスの歴史について紹介してきました。社交ダンスの歴史は古く1100年頃が起源となっています。日本で言うと鎌倉時代が1192年なのでそのくらいにはできたものになります。少しずつ形を変えて今のスタイリッシュな踊りになっています。

動画で見ても、100年で大きくダンスのステップや衣装が変わっていることもわかります。今後も少しずつ形を変えて長く続いていくものになると思います。そんな社交ダンスの歴史を触れて少しでも社交ダンスに興味を持っていただけると嬉しいです。

社交ダンスは趣味つながりで友人ができたり、生涯のパートナーを見つけられたりととても人生を豊かにしてくれる良い趣味なのでとてもおすすめです。

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社交ダンスの始め方や社交ダンスの魅力、趣味にするときのメリットやデメリットを紹介しています。

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